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からし種とメモリーカード 年間第11主日(マルコ4・26~34)

 「神の国はからし種のようなものである」とキリストは語ります。からし種はとても小さいもので、吹けばすぐにでも飛びそうな種です。とても小さいものですが、成長していくと大きな木になり、黄色い花を咲かせます。修道院の庭に、からし種の木があった時、毎年花を咲かせ、あのような小さな種が、こうした木になり、花を咲かせるのかと不思議に思ったものです。

 現代において、からし種はどのようなものでしょうか。原稿を書いたり、何かプレゼンテーションを準備しようと思うと、コンピュータは不可欠です。その作業の際、コンピュータのメモリーが少ないと作業効率は遅いものです。テキパキした作業のためにはメモリーを増設すると、かなり速くなり、快適です。もちろんコンピュータの種類によってその限度というものがありますが…。小さなカードやチップのようなものですが、それによってスピードが四倍、八倍と増加します。現代でのからし種のようなものでしょうか。

 また最近の写真はフィルムからデジカメに変わってきました。10年前までは、きれいな風景写真を撮影するためにフィルムを使っていたのですが、さすがに経費が莫大なものになり、デジカメに切り替えることにしました。小さなメモリーカードですが、ずいぶんデータが入るものです。以前は8ギガくらいだったものが、最近では128ギガや256ギガなど、大きさは変わらないけれど、容量がずいぶん大きくなりました。小さなメモリーカードですが、ものすごい能力を発揮します。こうして考えてみると、私たちの身の回りには、小さいけれどたくさんの能力を発揮するものがたくさんあるのではないでしょうか。現代のからし種のように…。

 小さいものではあるけれど、私たちの生活に不可欠なもの、支えているものを探してみると、神の恵みの豊かさ、深さに気づくのかもしれません。


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