試練からの出発 四旬節第1主日(マルコ1・12~15)

 イエスはガリラヤで福音を宣べ伝え始めます。最初のことばは「時は満ち、神の国は近づいた。悔い改めて福音を信じなさい」(マルコ1・15)と語ります。イエス自身が語り始めた一連の出来事でした。

 でも最初から宣教活動に入ったわけではありません。それは試練からの始まりでした。霊はイエスを「荒れ野」に追いやります。そこは不毛地帯で何もないような状況です。「イエスは四十日の間そこに留まり、サタンによって試みられ、野獣とともにおられた」(マルコ1・12~13)と記されています。

 6年前、ローマの総本部へ「養成プロジェクト」を提出するために、召命司牧や養成に関する内容を盛り込むだけではなく、日本の教会の実情を伝えるため、日本の教会の信徒数、求道者数、司祭・修道者の数などを調査したことがあります。

 信徒数でみると、2000年には435,944名だったのが、2012年には436,670名となり、十数年たってもそんなに変化していません。ところが、求道者数は2000年には7,723名だったのが、2012年には3,747名と半減しています。結婚数も2000年には3,115名だったのが、2012年には1,487名と半分以下に減っています。キリスト教ブームでクリスマスのミサ参加数は増えているかなあと思うと、2000年には299,559名だったのが、2012年には238,283名とやはり減少しています。また司祭の数も2000年には1,694名だったのが、2012年には1,395名と減少し、シスターの数も2000年には6,430名だったのが、2012年には5,568名と減少しています。こうした数を見ていくと、日本の教会はまさに「荒れ野」の時代に突入し、今はまだしも、ここ5年から10年すると、もっと厳しい時代に入っていくのかなあとも思いました。将来は危ぶまれ、教会がほんとうに成り立っていくのか危惧される面も多々あります。そんな時代だからこそ、真剣に祈ったり、荒れ野から脱却するための方策についてしっかりと考えていく時なのかもしれません。

 私たちには試練はいつもつきものです。こういう時こそ、前進していく秘訣が見えてくるのかもしれません。