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朝早くまた暗いうちに… 年間第5主日(マルコ1・29~38)

 二月に入ると日に日に、一日の日照時間が長くなっていきます。それでもまだ今の時期は朝が暗くて、寒い日には起きるのがとてもつらく感じたりします。

 6年前、黙想指導のために大分トラピストへ行ったことがあります。十数名の司祭・修道士たちが共同生活をしています。大分とはいえ高台にあり、二月下旬ということもあって周囲にはかなりの雪が残っていました。修道院の朝は午前3時30分の起床から始まります。3時45分からの夜間の祈り、5時から朝の祈り、5時45分からミサ聖祭と続きます。塩谷院長さんが、「午前3時30分の起床は早いでしょうから、午前5時45分から始まるミサ聖祭からの参加でけっこうですよ」とおっしゃってくださいましたが、せっかくの機会だからと思って、頑張って午前5時の朝の祈りから参加することにしました。午前5時は冬ということもあり、周囲は真っ暗。しかも観想修道院なので、車の音もしないし、シーンとした静けさでした。ふだん東京・四谷の喧騒の中で過ごしている私には、とても新鮮に感じました。あわただしい状況から解放され、静けさの中で祈る。

朝食は午前6時45分に始まり、沈黙の中での食事。ふだん東京の修道院では、朝食の時から賑やかに話している私には、静寂と孤独感が入り混じったような不思議な気持ちにもなりました。やがて食事が終わる頃には、別府湾から昇ってくる日の出が、とても雄大に感じられました。

 イエスは「朝早く、まだ暗いうちに起きて、人里離れた所に出かけ、そこで祈っておられた」(マルコ1・35)とあります。イエスもまた、ふだんの喧騒や活動から離れて静かな時間を持たれたのでしょう。イエスの活動には静かな祈りを伴ったものが根底にあります。ふだんの慌ただしさから解放されて、静かに祈ることの大切さをつくづく感じさせてくれます。


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