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神様の愛に感謝 ヨセフ・チュ・バ・ミン志願者

 私は1992年6月11日にベトナムのソックチャン県ケーサック市にあるダイハイ村で生まれました。この村にはカント教区に属するダイハイ教会があります。私は熱心なカトリック信者の両親のもとに生まれ、幼児洗礼を授けられました。両親は、日曜日にはいつも私をミサに連れて行き、神様について、またミサや祈りについて教えてくれました。

 2010年カント市の国立カント大学に人学し、聖家族修道会の寮で学生生活を約三年半過ごしました。そこでは仲間たちと共にポランティア活動に励んだり、毎年開催されるお祭りに参加したりと忘れられない思い出がた<さんあります。同時に私はここで、共同生活、祈りの生活、規律正しい生活についても学びました。

 大学を卒業し、四年ほど仕事に就きました。その頃、私には高校生のときから付き合っていた恋人がいて、結婚を考えていました。しかしある時、神様から「あなたは司祭になって、私に仕えなさぃ。」という召命の声を聞いたのです。私はこの声にとまどい、「神様、それはできません。恋人と結婚しようと思っています。」と答え、神様の呼びかけをお断りしました。

 しかし一年後、私は恋人と別れてしまい、とても悲しく、落ち込んだ日々を過ごしていました。そんな中にあって神様は私のことを見捨ててはいませんでした。共にいて下さり、励まし、助けて下さっていたのです。しかし修道生活の道に挑戦したいとは思っていましたが、勇気がなく、仕事を続け、別の恋人を探そうとして、一人、二人の女性と付き合ってみましたが、神様の声を考えない日はありませんでした。私はさんざん迷ったすえに、修道生活の道に挑戦したいという思いに傾いていきました。

 サレジオ会のロック神父さんの紹介で、ベトナムで活動を始めたばかりの聖パウロ修道会を知り、2018年10月にロック神父さんと一緒に聖パウロ修道会を訪ね、鈴木神父さんに会いました。二人の話を聞いていくうちに、聖パウロ修道会に人ることは、神様のみ旨かもしれないと思い、修道生活の道を選ぶことを決意しました。

 共同体で約二週間の体験期間を過ごした後、聖パウロ修道会のホーチミン共同体に人会しました。その後、院長の山内神父さんと牧山修道士さん、そして他の仲間たちとの共同生活が始まりました。日本語学校に通うことも決まりました。通学の前に牧山修道士さんが、日本語を教えてくれたので、日本語の勉強はうまく進んでいきました。

 毎月、第二日曜日に、ベトナムで活動している聖パウロ女子修道会のシスターから、パウロ家族修道会の創立者であるアルベリオーネ神父さんと、聖パウロ修道会の精神、使命について学びました。月の第三日曜日には、日本語のミサにも参加しました。みんなと一緒に生活しながら、いろいろなことを勉強させてもらいました。

 2019年5月に山内神父さんと牧山修道士さんが日本に戻り、代わって洗川修道士さんと石水修道士さんがベトナムに派遣され、ホーチミン共同体を担当することになりました。私にとって共同生活は悩むときもあり、くじけそうになるときもありました。そんなとき神様に祈り、次のみことばを思い出していました。

 「この回し者について、立ち去らせてくださるように、三度わたしは主にお願いしました。しかし、主は『お前はわたしの恵みで十分だ。弱さにおいてこそ、力は余すところなく発揮されるのだ』とお答えになりました。ですから、キリストの力がわたしのうちに宿るように、むしろ大いに喜んで、わたしは自分の弱さを誇ることにします。」(第2コリント12・8〜9)。

 神様が、私にこのみことばを語って下さっているように感じて、あきらめずに共同生活を一年間続け、また日本語の勉強も一年間続けてきました。新型コロナ・ウィルスの影響で、少し遅れてしまいましたが、2020年12月12日に、ベトナムから洗川修道士さんと共に来日し、正式に聖パウロ修道会の志願者になることができました。

 来日したとき、日本は冬の最中でしたので、すごく寒く感じたことを覚えています。また日本では見るもの、聞くものすべてが初めてのことばかりで、すべてが驚きでしたし、夢のようにも感じられました。今は若築修道院で生活するようになって半年が過ぎたところです。時が経つのは速いものです。若葉共同体の皆さんは優しく、親切に世話をして下さるのでとても感謝しています。

 会員の方々は、使徒職に関して毎日一生懸命果たしているという印象を受けます。日本とベトナムは国としての環境が大きく違いますから、これからいろいろなことを勉強しなければならないと思っています。特に日本文化、日本人の考え方などを勉強したいと思っています。德田修道士さんは、毎日曜日に日本語を教えてくれて、私たちの間違いを指摘してくれます。また大山修道士さんは、使徒職、歌の練習、ギターの練習を優しく、丁寧に指導してくれます。師イエズス修道女会のシスター方にも感謝しています。毎日作ってくださるシスター方の料理は、とても美味しいです。

 私はこれからの日本での宣教のために、今、日本語習得にとても努力しています。ベトナムで始まった私と聖パウロ修道会とのかかわりを振り返ると、すべては神様のお恵みとだと感じています。聖パウロ修道会の会員になるには、まだまだ長い道のりが続きますが、愛する神様に信頼し、この道を進んでいきたいと思います。



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