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私たちはただ一つです チャン・ゴー・グエン・ヴー神学生

 カトリック教会の信者さんなら「司祭像」という表現を聞いたことがあると思いますが、「修道者像」という表現はあまり使いません。なぜ使わないのかと疑問に考えることがしばしばあります。

 それは、教区司祭と違って、各修道会は独自のカリスマを持っているからだと思います。ですので、あえて、修道者たちはわざわざ自分の召命の道を歩む「モデル像」を想像する必要がないのではないかと思います。これに対して教区司祭を目指す志願者、また、すでに司祭である教区司祭たちは、その聖職者になる自分がどのような司祭を目指すかは本人の課題でもあるようです。

 さて、私たちパウロ家族の創立者アルべリオーネ神父は、神様からの招きに従って固有の霊性を私たちに残して下さいました。これに従って私たち聖パウロ修道会のすべてのメンバーは自分のアイデンティティが、聖性のため、生活の証と社会的コミュニケーションの使徒職を通して、現代世界に福音宣教を行うように召されています。

 『修道生活の状態ということは、その性質からして、司祭の状態でも信徒の状態でもない』(教会法第五八八・一条)を参考しながら、私たちは修道誓願により、修道者にとっても、また司祭にとっても、パウロ会員であるということで、聖別奉献こそパウロ会員である私たちのアイデンティティの真の源泉です。

 そして、アルべリオーネ神父が私たちに残して下さった一〇の会の名前が違っていても共通の起源と目的を持ち、同じパウロ的精神で結ばれています。これは樹液のように聖体のイエスによって養われているのです。そして私たちは人類の『道・真理・いのちである師イエス』を表すという任務を持っています(ヨハネ十四・六参照)。

 「私たちの信心は、第一に聖体に対してです。すべては生命の泉からのように、聖体の師から生れるのです。このようにしてパウロ家族は聖ひつから生れました。こうして滋養を与えられ、このように生き、このように活動し、このように聖化されるのです。ミサ聖祭と聖体拝領、聖体訪問から、すべて、すなわち、聖性と使徒職を得るのです。」(アルべリオーネ神父『霊的遺書抄録』より)

 私たちの聖パウロ修道会は、アルべリオーネ神父が創立した一〇の会の一つですが、唯一の男子の修道会です。アルべリオーネ神父が蒔いた種から生まれ、養われ、実を結ぶことができました。そして、これからも実り続けることができればいいと思います。


  • パウロ家族:聖パウロ修道会、聖パウロ女子修道会、師イエズス修道女会、よい牧者イエスの修道女会、使徒の女王修道女会、司祭であるイエス会、大天使聖ガブリエル会、聖マリア・アンヌンチアータ会、聖家族会、聖パウロ協力者会。

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