師イエスにおける恵みと平和を願います。
親愛なる兄弟の皆さん
総統治の名においても、兄弟としてのわたしのあいさつを皆さんに送るとともに、皆さんすべての上に師イエスにおける恵みと平和を願います。
まず皆さんにお知らせしたいことは、今年の初めに、わたしたちは総顧問会において、Covid-19のパンデミックによって引き起こされた医療・保健分野における世界的に困難な状況が打ち続いていることを踏まえ、また第11回修道会総会の公的招集の日(2021年3月6日)が近づいていることを受けて、修道会総会をアリッチャ(ローマ)において予定された日程で、つまり2021年9月6~26日に実際に実施できるかどうかについて、管区・地区の上級長上、および総長代理全員に改めて意見を聞くことが、賢明と言えるかは分かりませんが、適切と判断したということです。
このような理由により、わたしは管区・地区の上級長上および総長代理一人ひとりに書簡を送り、その中で、彼らがそれぞれの顧問たちの意見を聞いたうえで、また現地の医療・保健面での安全性の確保、そして修道会総会およびその準備のための管区総会や地区集会開催に際して兄弟会員たちの移動が具体的に可能かどうかについての各地の現状を踏まえたうえで、管区・地区としての考えを示すよう求めました。
この書簡の中で、他の事柄とともに、わたしは次のことを述べました。「Covid-19に対するワクチンの発見は、すでにこのトンネルの出口を示す光を垣間見せてくれます。しかしながら、残念なことではありますが、これは、今や全世界に広がったこの悪がまるでマジックのように突然消し去られてしまうことを意味するのではありません。パンデミックの解決は、他のさまざまな要因にもよるのです。その中には、諸国が実際にワクチンを入手できるかどうか、そして全住民に免疫ができることを目指した各国のワクチン接種計画が具体的にどのように立案・実施されるかという点があります」。
この書簡に対する18人の管区・地区の上級長上および総長代理の返答の中で、12の管区・地区が修道会総会の開催時期を延期することが適切であるとの考えを表明しました。挙げられた理由の中で記しておきたいのは、今後の医療・保健状況が非常に不確かであること、また修道会総会の際にイタリア入国のビザを得ることができるのかという疑問です。いずれにせよ、そのうちの5つの管区・地区は、管区総会あるいは地区集会を開催することには問題がないであろうとの返事であったことを記しておきます。他の5つの管区・地区は明確な意見を示さず、ただある種のとまどいを示すものであり、最終的な決定は総統治にゆだねるというものでした。そして、一つの管区が管区総会の開催についても、予定されている時期にイタリアに実際に来る可能性についても、肯定的な返事でした。
上級長上たちの意見を聞くと同時に、わたしは聖座担当官であるアルベルト・フージ神父とともに、去る3月2日に奉献・使徒的生活会省次官ホセ・ロドリゲス・カルバリオ大司教と私的な話し合いをおこないました。何らかの指針を得ようと思ったからです。カルバリオ大司教は、教皇フランシスコがすでに示した指針、つまり修道会総会と管区総会(あるいは地区集会)について、全面的にオンラインで、あるいは部分的にオンラインでおこなう形も含めて、認めていないことを改めて指摘しました。確かに、オンラインでの実施は多くの問題を生み出します。例えば、オンライン接続の確実性、時差、典礼、守秘義務、相互の兄弟的な関わりの制限など。だから、このように重大な会議は参加者たちが実際に集まっておこなわれることが保障されなければならないのです(2020年7月1日付の奉献・使徒的生活会省書簡参照)。カルバリオ大司教は、この不確かな状況を踏まえて、修道会総会の開催時期をここ数ヵ月後に控えている諸修道会が総会を来年に延期する措置を取っていることをも知らせてくれました。
上記のことを踏まえ、総顧問会は2021年3月1~4日の会議において、教皇庁奉献・使徒的生活会省の同意を得て、第11回修道会総会の時期を2022年2月6~27日に移すとともに、その公的招集の日を2021年8月6日に延期することを決定しました。
この新たな開催時期には、すべての総会参加者が医療・保健面で実際に安全な状況にあり、また自由な移動と制限のないイタリアへの入国が確実になっているような世界の状況を享受できていることを、熱心に信頼したいと思います。こうして、修道会総会を、その重大さに見合った形で、全面的に平穏に実現することができることを願っています。
修道会総会の公的招集とそれに伴う総会準備委員会の任命までのこの時期は、現行の前準備委員会(Commissione ante-preparatoria)が修道会総会のためのアニメーションの仕事を続けることになります。すべての人が、ゆだねられた役割を全面的に、信仰、希望、献身、創造性をもって、特に今わたしたちが生きているこの困難な時期に向き合うために必要な姿勢である忍耐をもって前に進めていくように招きます。
第11回修道会総会に向かうシノドス的歩みを師イエスにゆだねましょう。この総会が、福者ヤコブ・アルベリオーネから相続したカリスマへの創造的忠実のうちに、今後数年のこの修道会の未来をともに定義することに到達するための、真の、そして共通の比較検証と識別の時となりますように。
兄弟として。
2021年3月5日
総長 ヴァルディール・ジョゼ・デ・カストロ神父
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