2019.11.29 06:52小学校――福者ジャッカルド神父の生涯(4) ピノトゥは、7歳でナルツォーレの小学校に入学した。ジャッカルド神父の列福調査当時、小学校の同窓生は90歳を越えており、数人生き残っていたが、そのうちの一人、弁護士のジョヴァンニ・スクァロッティ(Giovanni Sguarotti)によれば、ピノトゥはいつも愛想がよくて、慎み深かったそうである。宿題をこまめにやり、作文の時にはすばらしい...
2019.11.22 06:25隠遁者チェックの影響――福者ジャッカルド神父の生涯(3) ピノトゥの少年時代に大きな影響を与えたのが、ナルツォーレに住んでいたフランチェスコ・ドリアーニ(Francesco Dogliani)という隠遁者であった。通称「チェック聖人」(Cech,il Santo)と呼ばれ、当時六〇歳の男性であった。それまで人生のあらゆる苦業を体験し、妻に死別してからは福音の精神にのっとり、財産を売り払ってその...
2019.11.15 07:00誕生と家庭環境――福者ジャッカルド神父の生涯(2) 前述のケラスコ村は1956年にナレツォヘル町に合併されたが。それより60年前の1986年(明治29年)6月12~13日におけての夜中のことである。この村のバッタリオーネ(Battaglione)という農地管理人の住居の二階寝室で、若妻のマリア・カーニャ(Cagna)が初子を産む前の陣痛の叫び声を何回となく上げだしてのである。胎児の位置が...
2019.11.08 07:00出身地ナルツォーレ――福者ジャッカルド神父の生涯(1)“だれでも努力さえすれば福者になれるし、福者になるには雲の上のような、この世離れした生活をする必要はない。ごく普通の地味な生活をしていても、常に神への愛と隣人への愛とを機軸にして、自分の生活を超自然化するコツさえ心得ておけば、福者になれる“という具体例をジャッカルド神父が示してくれたのである。したがって、一般の人であっても、本連載から生活...